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  • taiganji

R4.3月号 坊守

今、プーチンが戦争を起こし、世界を震撼させています。

メディアから日々変わる情報が伝えられ、核戦争にまで及ぶと報道されていま

す。

オバマ大統領が広島の原爆の日に来日し、演説した一部を掲載し、私の羅睺羅

とします。


オバマ大統領「広島と長崎が教えてくれたのです」

どの大陸でも、文明の歴史は戦争で満ちています。戦争は食糧不足、あるい

は富への渇望から引き起こされ、民族主義者の熱狂や宗教的な熱意でやむなく

起きてしまいます。

多くの帝国が勃興と衰退を繰り返しました。多くの人間が隷属と解放を繰り返

しました。そして、それぞれの歴史の節目で、罪のない多くの人たちが、数え

きれないほどの犠牲者を生んだこと、そして時が経つに連れて自分たちの名前

が忘れ去られたことに苦しめられました。

広島と長崎で残酷な終焉へと行き着いた第二次世界大戦は、最も裕福で、も

っとも強大な国家たちの間で戦われました。そうした国の文明は、世界に大都

市と優れた芸術をもたらしました。そうした国の頭脳たちは、正義、調和、真

実に関する先進的な思想を持っていました。にもかかわらず、支配欲あるいは

征服欲といった衝動と同じ衝動から、戦争が生まれたのです。そのような衝動

が、極めて単純な部族間同士の衝突を引き起こし、新たな能力によって増幅さ

れ、新たな制限のないお決まりのパターンを生んでしまったのです。

数年の間に、およそ6000万人もの人たちが亡くなりました。男性、女性、子

供、私たちと何ら違いのない人たちがです。射殺され、撲殺され、行進させら

れて殺され、爆撃で殺され、獄中で殺され、餓死させられ、毒ガスで殺されま

した。世界中に、この戦争を記録する場所が数多くあります。それは勇気や勇

敢な行動を綴った記念碑、言葉では言い表せないような卑劣な行為の名残でも

ある墓地や空っぽの収容所といったものです。

より高い信念という名の下、どれだけ安易に私たちは暴力を正当化してしま

うようになるのか国家は犠牲と協力で人々が団結するストーリーをこしらえ、

優れた功績を認めるようになります。しかし、自分たちとは違う人々を抑圧し

、人間性を奪うため、こうしたものと同様のストーリーが頻繁に利用されたの

です。

科学によって、私たちは海を越えて交信したり雲の上を飛行したりできるよ

うになり、あるいは病気を治したり宇宙を理解したりすることができるように

なりました。しかし一方で、そうした発見はより効率的な殺人マシンへと変貌

しうるのです。


現代の戦争が、こうした現実を教えてくれます。広島が、こうした現実を教

えてくれます。

技術の進歩が、人間社会に同等の進歩をもたらさないのなら、私たち人間に破

滅をもたらすこともあります。原子の分裂へとつながった科学的な変革には、

道徳的な変革も求められます。

しかし私たちは、歴史を直視するために共同責任を負います。そして、こう

した苦しみを二度と繰り返さないためにどうやってやり方を変えなければなら

ないのかを自らに問わなければなりません。

国際社会は戦争を防ぎ、核兵器の存在を制限し、縮小し、究極的には廃絶す

るために機能する組織と条約をつくりました。

それでもなお、世界中で目にするあらゆる国家間の侵略行為、あらゆるテロ

、そして腐敗と残虐行為、そして抑圧は、私たちのやることに終わりがないこ

とを示しています。

私たちは、人間が邪悪な行いをする能力を根絶することはことはできないか

もしれません。だから、国家や私たちが構築した同盟は、自らを守る手段を持

たなければなりません。私たちは互いのつながりを再び認識する必要がありま

す。同じ人類の一員としての繋がりを再び確認する必要があります。つながり

こそが人類を独自のものにしています。

私たち人類は、過去で過ちを犯しましたが、その過去から学ぶことができま

す。選択をすることができます。子供達に対して、別の道もあるのだと語るこ

とができます。

亡くなった方々は、私たちとの全く変わらない人たちです。多くの人々が

そういったことが理解できると思います。もはやこれ以上、私たちは戦争は望ん

でいません。


この戦争は独裁者プーチンと、私利私欲のご機嫌取りによる戦争であり、国

と国との戦争ではないことを思います。殺していい人は一人もいないと、仏教

徒は教えられています。

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